◆ハードディスクからのデータ救出手順◆
1. KNOPPIXを起動
PCにKNOPPIXのCDを入れて、CDでBOOTします。
「boot:」と表示されたら[enter]キーを押してください。
KNOPPIXが起動できたら、画面左下のターミナルアイコンをクリックしてください。
起動したターミナルで作業をします。
続いて「root」ユーザに変更しますので、以下のコマンドを入力して[ENTER]を入力して下さい。
knoppix@Microknoppix:~$ su -
|
以下の表示になったら「root」ユーザに変更できています。
2. ネットワークの設定
ブロードバンドルータなどでDHCPサーバがある場合は、IPアドレスは自動的にセットされています。
自動セットされているかどうかは、以下のコマンドで確認できます。
root@Microknoppix:~# ifconfig
|
結果に「inetアドレス:192.168.0.100」などと表示されれば、自動セットされています。
なお、「inetアドレス:127.0.0.1」はローカルループバックアドレスという、特殊なアドレスです。
結果にこのアドレスしかない場合は、自動セットされていませんので、以下の手順で、IPアドレスをセットしてください。
- IPアドレス設定
# ifconfig $デバイス名 $IPアドレス netmask $ネットマスク up
|
例)IPアドレス:192.168.0.100、サブネットマスク255.255.255.0を設定する場合。
# ifconfig eth0 192.168.0.100 netmask 255.255.255.0 up
|
- DNSサーバ設定
# echo "nameserver $ネームサーバのIPアドレス" > /etc/resolv.conf
|
例)IPアドレス:192.168.0.1をDNSサーバとして設定する場合。
# echo "nameserver 192.168.0.1" > /etc/resolv.conf
|
- デフォルトゲートウェイ設定
# route add default gw $デフォルトゲートウェイのIPアドレス
|
例)IPアドレス:192.168.0.1をデフォルトゲートウェイとして設定する場合。
# route add default gw 192.168.0.1
|
なお、ネットワーク上にProxyサーバがある場合は、以下の通り設定をして下さい。
- Proxyサーバ設定
# export http_proxy=http://proxyサーバ名:ポート番号/
# ftp_proxy=http://proxyサーバ名:ポート番号/
|
例)IPアドレス:192.168.0.253、ポート番号:8080をProxyサーバとして設定する場合。
# export http_proxy=http://192.168.0.253:8080/
# export ftp_proxy=http://192.168.0.253:8080/
|
以上でネットワークの設定は完了です。
3. SAMBAインストール
4. SAMBA設定
続いてSAMBAを設定します。これでハードディスクをネットワーク共有できます。
- 以下のコマンドで既に動作しているSAMBAを停止します。
- samba設定ファイル修正します。
# mv /etc/samba/smb.conf /etc/samba/smb.conf.org
# vi /etc/samba/smb.conf
-----ここから------------------------------------
[global]
wide links = yes
follow symlinks = yes
unix extensions = no
panic action = /usr/share/samba/panic-action %d
printing = cups
printcap name = cups
load printers = yes
guest account = nobody
#invalid users = root
security = user
workgroup = WORKGROUP
server string = linux-memo
netbios name = linux-memo
syslog only = no
syslog = 0;
socket options = IPTOS_LOWDELAY TCP_NODELAY SO_SNDBUF=4096 SO_RCVBUF=4096
encrypt passwords = true
smb passwd file = /etc/samba/smbpasswd
passdb backend = smbpasswd
wins support = no
include = /etc/samba/dhcp.conf
name resolve order = lmhosts host wins bcast
dns proxy = no
preserve case = yes
short preserve case = yes
unix password sync = false
passwd program = /usr/bin/passwd %u
passwd chat = *Enter\snew\sUNIX\spassword:* ←ここと
%n\n *Retype\snew\sUNIX\spassword:* %n\n . ←ここは1行で
max log size = 1000
obey pam restrictions = yes
unix charset = UTF8
display charset = cp932
dos charset = cp932
[homes]
comment = Home Directories
browseable = yes
read only = yes
create mask = 0700
directory mask = 0700
[mnt]
path = /mnt
writeable = no
browseable = yes
-----------------------------------ここまで------
|
- 以下のコマンドでsambaのrootユーザのパスワードを設定します。
# smbpasswd -c /etc/samba/smb.conf -a root
|
以下の通り、設定するパスワードが求められますので、2回同じパスワードを入力して、入力したパスワードは忘れないようにしてください。
New SMB password: ←ここに設定するパスワードを入力。入力したパスは
Retype new SMB password:←「**」でエコーバックされないが、気にせず入力。
startsmbfilepwent_internal: file /etc/samba/smbpasswd did not exist.
File successfully created.
Added user root.
|
以上でsambaの設定は、完了です。
5. ハードディスクのマウント
続いて救出したいデータの入った、ハードディスクをマウントします。
- 以下のコマンドでまず、パーティションのデバイス名を確認します。
結果以下のように表示されますが、この例の場合赤文字の部分がCドライブにあたりますので、ここがターゲットになります。
ディスク /dev/sda: シリンダ数 238216、ヘッド数 16、63 セクタ/トラック
Warning: The partition table looks like it was made
for C/H/S=*/255/63 (instead of 238216/16/63).
For this listing I'll assume that geometry.
ユニット = 8225280 バイトのシリンダ、1024 バイトのブロック、0 から数えます
Device Boot Start End #cyls #blocks Id System
/dev/sda1 * 0+ 14446 14446 116037495 6 FAT32
/dev/sda2 0 - 0 0 0 空
/dev/sda3 0 - 0 0 0 空
/dev/sda4 0 - 0 0 0 空
|
- 次にマウントポイントを/mntディレクトリに作成します。この時、上記で確認したパーティション名を使います。上記の例では、以下の通りとなります。
以上で、ハードディスクのマウントは完了です。
6. SAMBAの起動
SAMBAを以下のコマンドで起動します。
# /etc/init.d/samba start
|
以上で、ネットワーク上にハードディスクがWindows共有されます。
7. Windowsから接続
- ネットワーク上のWindowsパソコンより、「スタート」メニュー「ファイル名を指定して実行」等を起動し、接続するコマンドを入力する準備を行ってください。
「名前」に「\\IPアドレス\mnt」を入力して「OK」ボタンを押してください。
この時、指定するIPアドレスは上記で設定したIPアドレスになり、この手順の例では「192.168.0.100」でしたので、以下のようになります。
- 次にパスワードの入力を求められる画面が表示されますので、
「ユーザ名」に「root」、
「パスワード」に先ほど設定した「root」のパスワードを入力して「OK」ボタンを押してください。
- しばらくするとパソコンの共有フォルダが表示されます。上記手順で接続したハードディスクのパーティション名のディレクトリが表示されていますので、ダブルクリックして中身を確認し、必要なものを取り出してください。
以上で救出作業は終了です。お疲れ様でした。
|