Linux活用レシピ > 会社で活用 > 格安の事務用パソコン
「Raspberry Pi」と、それで動作するOS「Raspbian」を利用して、フリーのOfficeソフトLibreOffice日本語版を含む、格安の事務用パソコンを作成するレシピを紹介します。


格安の事務用パソコンを作成


ここでは、Raspberry Pi のOS「Raspbian」をダウンロードし、RaspbianとLibreOfficeを日本語化するレシピを紹介します。

目次



1. Raspbianの入手

1-1. Raspbianのダウンロード

まずは「Raspberry Pi」を動作させるOS「Raspbian」を以下のサイトから入手します。
  • https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/
  • 接続すると以下の画面が表示されますので、「Raspbian Buster with desktop and recommended software」の「Download ZIP」をクリックして入手します。



1-2. Raspbianのインストール

    ダウンロードしたイメージはZIP解凍し、イメージライターツールなどでSDカードに書き込んでください。


以上で、パソコンの準備は完了です。いよいよカスタマイズを始めます。

▲目次


2. 日本語化

2-1. Raspbianの起動

    Raspbianの入ったSDカードをRaspberryPiに差し込み、

    電源を入れて起動します。

    起動画面は以下のようになります。

    以下のデスクトップ画面になれば、起動は完了です。

    ※初期画面は「Cancel」ボタンで終了してください。

2-2. 必要モジュールのインストール

    デスクトップ画面の上のメニューから以下の通りコンソールを起動します。


    以下のコマンドで、リポジトリを最新にします。
    pi@raspberrypi:~ $ sudo apt-get update[ENTER]

    次に、以下のコマンドで、必要モジュールをインストールします。
    pi@raspberrypi:~ $ sudo apt-get install ttf-kochi-gothic \
     xfonts-intl-japanese xfonts-intl-japanese-big xfonts-kaname uim uim-anthy \
     jfbterm [ENTER]
    ※途中インストールするかどうか聞かれますので「Y」を入力して[ENTER]キーで処理を進めてください。

    コンソールが返ってくれば必要モジュールをインストールは完了です。

▲目次



2-3. Raspbianの日本語化

    デスクトップ画面の上のメニューから以下の通り「Preference」-「Raspberry Pi Configuration」を選択します。


    以下の通り「Raspberry Pi Configuration」が起動しますので、「Localisation」タブをクリックします。


    以下の通り「Localisation」画面で「Set Locale」ボタンをクリックし、「Local」画面を表示させます。



    「Local」画面では、以下の通り「Language」を「ja (Japanese)」、「Country」を「JP (Japan)」、「Character Set」を「UTF-8」に設定し、「OK」ボタンをクリックします。


    次に、「Localisation」画面に戻りますので、「Set Timezone」ボタンで、以下の通り「Timezone」画面を表示します。

    「Timezone」画面では、以下の通り「Area」を「Asia」、「Location」を「Tokyo」に設定し、「OK」ボタンをクリックします。


    次に、「Localisation」画面に戻りますので、「Set Kebord」ボタンで、以下の通り「Keybord Layout」画面を表示します。

    「Keybord Layout」画面では、以下の通り接続しているキーボードを選択します。通常は「109」キーボードを使われているかと思いますので、「Japanese(OADG 109A)」を選択し、「OK」ボタンをクリックします。


    次に、「Localisation」画面に戻りますので、「Set WiFi Country」ボタンをクリックします。

    「Set WiFi Country」画面では、以下の通り「JP Japan」を選択し、「OK」ボタンをクリックします。


    最後に、「Localisation」画面で「OK」ボタンをクリックすると、以下の通り再起動を促すメッセージが表示されますので「Yes」ボタンをクリックし、再起動します。


    再起動すると、以下の通り日本語化されたRaspbianが起動します。

▲目次


2-4. LibreOfficeのインストールと日本語化

    デスクトップ画面の上のメニューから再びコンソールを起動します。

    pi@raspberrypi:~ $ 

    以下のコマンドで、LibreOffice本体とLibreOfficeのメニューなどを日本語化するパッケージが導入できます。
    pi@raspberrypi:~ $ sudo apt-get install libreoffice libreoffice-l10n-ja
    エラーなくコンソールが戻ってくれば、LibreOffice本体のインストールとLibreOfficeの日本語化は完了です。

    LibreOfficeが日本語化できているか確認しましょう。
    スタートメニューから以下の通り「オフィス」を選び、アプリケーションを選択します。


    まずはWriter(Word互換)で確認します。
    メニューも日本語ですし、キーボードの「半角/全角漢字」キーを入力するとAnthyの日本語入力コンソールが現れ、日本語も入力できることが確認できます。


    次にCalc(Excel互換)です。


    このようにOfficeソフトも日本語化出来ましたので、格安の事務用パソコンができました。

▲目次