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LinuxへWindowsからリモートデスクトップで接続

Linuxへは、Windowsからリモートデスクトップで簡単に接続することができます。
これにより、LinuxにインストールされているブラウザやOffice互換ソフトが、Windowsからフリーで利用できます。

特に業務用のパソコンとインターネット利用環境を分離するなどのセキュリティ強化目的で活用すれば、コストを抑えて「インターネット分離」を実現できます。

では以下にレシピとして紹介します。

[使い方]

Windowsから、Linuxにリモートデスクトップで接続するには、Windows標準の「リモートデスクトップ接続」を起動し、接続したいLinuxのIPアドレスを入力して接続するだけです。
※Linux側はKNOPPIX8.2日本語版の画面で説明します。

  1. Windowsから「リモートデスクトップ接続」を起動するには、プログラム名「mstsc」と指定して起動します。
    Windows10であれば、タスクバーの「ここに入力して検索」に、それ以前のWindowsであれば「ファイル名を指定して実行」に「mstsc」と入力して、起動してください。


  2. リモートデスクトップ接続」が起動すれば、「コンピュータ」の欄に接続先のLinuxのIPアドレスを入力して「接続」ボタンをクリックし、接続します。


  3. 以下の通り、ログイン画面が表示されますので


    「username」にLinuxのユーザ名、「password」にそのパスワードを入力して「OK」ボタンをクリックして接続してください。


  4. すると以下の通り、LinuxのGUI画面に接続でき、Office互換ソフトなど利用できます。


    (このレシピではKNOPPIX8.2日本語版のデスクトップ画面を使っています)


    (Office互換ソフトも利用できます)


[Linuxの設定方法]

以上のように、Windowsからリモートデスクトップで接続するには、Linux側に簡単な設定が必要になります。

ここからは、Linuxの設定方法について紹介します。

  1. xrdp」をLinuxにインストールします。

    まずはパッケージの情報をアップデートします。
    $ sudo apt-get update[ENTER]
    


    xrdp」をインストールします。
    $ sudo apt-get install -y tightvncserver xrdp[ENTER]
    


    以上でWindowsから接続できるようになりますが、接続するユーザを複数作って別々のセッションでデスクトップを分けて多数のメンバーで利用する場合は、それぞれのユーザーを以下の通り作成します。

  2. LinuxにWindowsからリモートデスクトップで接続するユーザを作成します。

    ユーザーの追加
    $ sudo useradd ユーザー名[ENTER]
    
    例)$ sudo useradd linux-memo[ENTER]
    ※ユーザー名が「linux-memo」の場合
    


    パスワードの設定
    $ sudo passwd ユーザー名[ENTER]
    新しい UNIX パスワードを入力してください:<パスワードを入力>
    新しい UNIX パスワードを再入力してください:<再度パスワードを入力>
    passwd: パスワードは正しく更新されました
    
    例)$ sudo passwd linux-memo[ENTER]
    ※ユーザー名が「linux-memo」の場合
    


    ホームディレクトリの確認
    $ sudo ls -al /home[ENTER]
    合計 0
    drwxr-xr-x  6 root       root       104 11月 22 09:30 .
    drwxr-xr-x 21 root       root       640 11月 22 09:03 ..
    drwxr-xr-x 51 knoppix    knoppix    424 11月 22 09:19 knoppix
    drwxr-xr-x  7 linux-memo linux-memo 200 11月 22 09:30 linux-memo
    作成したユーザー名のホームディレクトリが存在するか確認^^^^^^^^^^
    
    例)※上記はユーザー名が「linux-memo」の場合
    


    以上でLinux側の設定は完了です。

[接続できない場合]

Windowsから、Linuxにリモートデスクトップで接続できない場合、上記のホームディレクトリがない可能性があります。
    ホームディレクトリがない場合は以下のようにWindowsからリモートデスクトップで接続できませんので注意が必要です。

    以下のような画面がしばらく表示され・・・。

    以下のようなエラーが表示されます・・・。

    connecting to sesman ip 127.0.0.1 port 3350
    sesman connect ok
    sending login info to session manager, please wait...
    login successful for display 12
    started connecting
    connecting problem, giving up
    some problem
    


    原因は、ユーザーを作る際にホームディレクトリが自動で作成され設定になっているためで、以下の通り設定を変更します。

    ※debian系のubuntuやKNOPPIXは、デフォルトでユーザー追加時に自動的にホームディレクトリが作成されない設定であることが多いです。

  1. /etc/login.defs」を編集します。


    $ vi /etc/login.defs[ENTER]
    


    最終行に、以下の1行を追記します。

    CREATE_HOME		yes
    


  2. 一旦ユーザーを削除します。
    $ sudo userdel ユーザー名[ENTER]
    
    例)$ sudo userdel linux-memo[ENTER]
    ※ユーザー名が「linux-memo」の場合
    


  3. 再度ユーザーの追加とパスワード設定を行って、ホームディレクトリの確認を行ってください。




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