Linux活用レシピ > KNOPPIXの活用 > HDD/SSDのSecureErase


HDDやSSDのSecureErase後のフォーマット手順

    消去したディスクを再度利用できるようにするには、ここで紹介する手順でフォーマットを行ってください。

    パーティションテーブルは「MBR形式」で、フォーマット形式は「FAT32」で実施するレシピです。2TBを超えるHDDなどは「GPT形式」や「FAT32」以外のフォーマット形式に読み替えてください。

1. KNOPPIXをコンソールモードで起動

    PCにKNOPPIXのCDを入れて、CDでBOOTします。

    「boot:」と表示されたら「knoppix 3 noswap」 と入力して[enter]キーを押してください。
    boot:knoppix 3 noswap
         ~~~~~~~~~~~~~~~~
    

    KNOPPIXがコンソールモードで起動できたら、以下通りコマンドの入力待ちになります。
    root@Microknoppix:~#


2. フォーマットディスクの確認

    フォーマットしたいディスクを以下のコマンドで確認してください。

    root@Microknoppix:~# parted -s -l print
    
    以下のように、Secure Eraseしたばかりですので、エラー表示されますが、赤文字の部分がディスクの名前です。
    Error: /dev/sda: unrecognised disk label
      

      【参考資料】
      /dev/sda IDE SCSI SATA SAS USBディスクのうち最初に認識したディスク
      /dev/sdb IDE SCSI SATA SAS USBディスクのうち2番目に認識したディスク
      /dev/sdc IDE SCSI SATA SAS USBディスクのうち3番目に認識したディスク
      /dev/sdd IDE SCSI SATA SAS USBディスクのうち4番目に認識したディスク
      
      /dev/cciss/c0d0 SmartArray系のアレイコントローラ1番目の論理ディスク1番目
      /dev/cciss/c0d1 SmartArray系のアレイコントローラ1番目の論理ディスク2番目
      /dev/cciss/c1d0 SmartArray系のアレイコントローラ2番目の論理ディスク1番目
        

3. パーティションの設定

    ラベルを設定

    parted -s /dev/デバイス名 mklabel msdos」と入力します。
    ※デバイス名は上記で確認したディスクの名前です。

    root@Microknoppix:~# parted -s /dev/sda mklabel msdos
                                   ~~~~~~~~ 手順2.で確認したディスク名
    
    ※エラーなくコンソールが返ってくると、ラベル設定は完了です。

      書き込みエラーが出る場合

      ここで、以下のような書き込みエラーが出る場合は、Secure Eraseの途中で、電源が切れたり、シャットダウンしてしまいHDDがロックされている可能性があります。
      root@Microknoppix:~# parted -s /dev/sda mklabel msdos
      Error: 入力/出力エラーです during read on /dev/sda
      Error: 入力/出力エラーです during read on /dev/sda
      Error: 入力/出力エラーです during write on /dev/sda
      Warning: Error fsyncing/closing /dev/sda: 入力/出力エラーです
      
      この場合、おそらく以下のコマンドでHDDを確認すると、
      root@Microknoppix:~# hdparm -I /dev/sda
                                     ~~~~~~~~ 手順2.で確認したディスク名
      
      Security:項目のやや下にある、「locked」の前に「not」がなくなっており、ロック状態かと思います。
         :
        (中略)
         :
      Security:
              Master password revision code = 65534
                      supported
                      enabled
                      locked  <--確認
              not     frozen
              not     expired: security count
              not     supported: enhanced erase
              116min for SECURITY ERASE UNIT.
      
      そういった場合は、再度以下のコマンドでSecure Eraseを実施し、最後まで処理が完了すると、使えるようになります。
      root@Microknoppix:~# time hdparm --user-master u --security-erase \
                                       password /dev/sda
                     手順2.で確認したディスク名 ~~~~~~~~ 
      
      以下の通り表示され、消去が始まります。
      security_password="password"
      
      /dev/sda:
       Issuing SECURITY_ERASE command, password="password", user=user
      
      ※がんばって最後まで処理を完了させてください。

    パーティションを確保

    parted -s /dev/デバイス名 -- mkpart primary fat32 1s -1s」と入力します。
    ※「1s」は最初のセクタ、「-1s」は最終セクタを表しますので、最初から最後まですべて1つのパーティションになります。 ※「--」は最終セクタを表す「-1s」がオプションと判断されないよう、以降の引数がオプションではないことを明示します。

    root@Microknoppix:~# parted -s /dev/sda -- mkpart primary fat32 1s -1s
                                   ~~~~~~~~ 手順2.で確認したディスク名
    

    これで、パーティションができましたので、以下のコマンドで確認します。
    root@Microknoppix:~# parted -s -l print
    Model: ATA Hitachi HUA72205 (scsi)
    Disk /dev/sda: 500GB
    Sector size (logical/physical): 512B/512B
    Partition Table: msdos
    
    Number  Start  End    Size   Type     File system  Flags
     1      512B   500GB  500GB  primary               lba
    


4. フォーマット

    フォーマットを実施

    ファーマットは、
    mkdosfs -F 32 /dev/デバイス名1」と入力します。
    ※デバイス名は上記で確認したディスクの名前でその直後に1番目のパーティションを表す数字「1」を加え実行します。

    root@Microknoppix:~#  mkdosfs -F 32 /dev/sda1
                                        ~~~~~~~~ 手順2.で確認したディスク名
    
    以下の通り表示され、消去が始まります。
    mkdosfs 3.0.9 (31 Jan 2010)
    
    ※コンソールが返ってくると、フォーマット完了です。お疲れ様でした。